竹田城跡で雲海に出会うためには
竹田城跡から雲海を見るためには
日本100名城にも選ばれた、日本のマチュピチュとも形容される「竹田城跡」
雲海に囲まれたその姿はまさに「天空の城」そのもので一生に一度は訪れたいスポットとは大げさではなく、本当に心を揺さぶる絶景です。
今回の記事は「竹田城跡からの雲海・絶景」を楽しむためのポイントをご紹介します。
それでは行きましょう。アクセスポイントは「竹田城跡」です。
個人的には雲海を見る絶景ポイントは「立雲峡」なのですが、竹田城跡から見る雲海スポットも多くの方が訪れる人気の場所です。
↓雲海の中に浮かぶ竹田城跡を見たい方はこちら↓
雲海を知る
雲海は自然現象であるため、いつも発生しているものではなく、季節、時間帯が重要なので、せっかく竹田城跡に登っても見れないこともあります。
そのため雲海を見るためには、予測と運が大切です。
まずは雲海が発生する原理を見てみましょう
雲海とは何者なのかを知ることで、雲海が出る予測をたてやすくなります。
雲海が発生する原理とは
周囲を山に囲まれた地形に低気圧が通過し湿度が高い状態となる。
(※竹田城跡周辺は円山川から立ち上る霧によって雲海が発生しやすくなっています)
日本海側に移動性の高気圧がある
⇒星がはっきり見えるような雲の殆どない夜の翌日は放射冷却により地表面が冷えています。
そのため水蒸気を含む地表面近くの空気が冷やされ無風もしくは緩やかな風の状況で、空気は移動できないため、更に冷やされ空気中に含まれる水分が飽和状態となり、霧が発生。
その霧を抜けた高所(山頂など)からはこの霧を雲海として見ることができます。
【雲海の発生原理ポイント】
・山間部
・移動性高気圧
・放射冷却
・風が無い
竹田城跡で雲海が発生する季節・時間帯
・雲海が発生するのは9月下旬から4月上旬ですが、ベストシーズンは晩秋の頃であり、11月下旬から12月の上旬では濃い雲海が発生しやすい時期となっています。
・天気が良く、前日の夜から明け方の気温(最低気温)が当日の日中の気温(最高気温)が10℃以上ある。
・風がほとんどない日。
・雲海が発生している時間帯は夜明けから8時半頃まで(9時頃まで見れたという方もいます。)
インターネット上には色んな方が竹田城跡の雲海予測をしています。
でも、どれを見ても難しくてよくわからん。って方には
朝ツイのサイト内にある『竹田城跡雲海予報β』がオススメ
試験運用中とのことですが、竹田城跡の雲海予測をしています。
※朝ツイとは・・Twittetrを使い、朝来市、養父市を盛り上げようと色んな活動をされているグループです。
雲海を見るための竹田城跡へのルート
登山道を確認竹田城跡に登る方法にはいくつかの方法がありますが、
まずは登山道の確認をしましょう。
竹田城跡への登山道
4つの登山道がありますが、オススメは山城の郷駐車場からの西登山道です。
①駅裏登山道 料金所まで約900m通常の登山道
徒歩約40分
②表米神社登山道 料金所まで約1.2km
急な坂道と階段 徒歩約40~50分
登山が苦手な方にはオススメできません。
③南登山道
距離は長いですが、比較的緩やかなコース
徒歩約60分
④西登山道 料金所まで約2.1km
徒歩約40~50分山城の郷駐車場から竹田城跡へ向かうルート。
舗装された比較的緩やかな坂道が続くルート距離はありますが、
一番登りやすいルートだと思います。
注意!平成30年7月7日(土)の西日本豪雨による大雨の影響により通行止めとなっており、他のルートより条件付きの開山となっております。詳しくは朝来市「竹田城跡公式ホームページ」をご確認ください。
車+徒歩(各登山道を利用する)で竹田城跡に向かう場合。
JR播但線竹田駅から向かう
竹田駅からタクシー、もしくは天空バスを利用した後、徒歩にて竹田城跡に向かう場合。
(もちろん竹田駅から徒歩で各登山道を登るルートもあります。)
臨時バス
平成29年の雲海シーズンには全但バス(株)がイオン和田山店停留所から朝の4:00より臨時バスを運行していました。
期間:平成29年9月16日(土)~11月26日(日)までの土・日・祝日運行
平成30年度以降の運行状況、その他詳細については全但バス株式会社のホームページをご確認ください。
http://www.zentanbus.co.jp/information/16318/
入場時間
竹田城跡に登るための方法は上記のように様々ありますが、シーズンにより入城時間が異なりますので、ご注意ください。
春)スプリングシーズン
3月1日~5月31日
入城時間: 午前8時~午後6時 最終登城 午後5時30分
夏)サマーシーズン
6月1日~8月31日
入城時間: 午前6時~午後6時 最終登城 午後5時30分
秋)雲海シーズン
9月1日~11月30日
入城時間: 午前4時~午後5時 最終登城 午後4時30分
冬)ウインターシーズン
12月1日~翌年1月3日
入城時間: 午前10時~午後2時 最終登城 午後1時
※1月4日~2月末は、竹田城跡への入城はできません朝来市公式ホームページより
雲海を見るための服装
(重要)しっかり歩ける靴(汚れても良いスニーカーや登山靴)を履いてください。
ヒールなどの足元がしっかりしていない靴は絶対に避けてください。
動きやすく体温調節ができる服装が良いです。雲海が出る時は放射冷却によって気温が下がっています。
ですが山登りをして体温が上がって汗をかくことも。
眺望ポイントに着いた後は、しばらくじっと眺めていることになるので汗が引いて寒くなります。
アウターで体温調節ができるようにしてください。
また雲海が出れば霧の中を歩くのと同じですので服が濡れる可能性があるので雨合羽などを持って行ってください(防寒用にもなります)
夜明け前の登山になるので、懐中電灯が必須です。
ヘッドランプがオススメです。
早朝に到着し、雲海を眺めるのに1時間以上滞在することもあります。
しっかりと防寒対策をしてお出かけください。
竹田城跡から雲海を見る・楽しむポイント
雲海を見るベストポジションは「天守台から南千畳方向を望む」風景ですが、シーズンには多くのカメラマンがいるため、ベストショットの写真を撮るのはなかなか難しいかもしれません。
天守台から望む南千畳方向の風景
史跡竹田城跡とは
竹田城は山城遺跡として全国でもまれな完存する遺構であり、虎が臥せているように見えることから「虎臥城(とらふすじょう・こがじょう)」とも呼ばれている。
嘉吉年間(1441-1443)に守護大名の山名持豊(宋全)が有力家臣のひとりである太田垣氏に築かせた城で、そのころの竹田城は砦としての役割に近かった。最近の調査では、現在のような総石垣の城郭になったのは、廃城時(慶長5年-1600)にごく近い時代と考えられている。
竹田城の縄張りは、最高所の天守台をほぼ中央に置き、本丸以下、二の丸・三の丸・南二の丸が梯郭式に配され、大手口を防御する枡形部に沿って北千畳郭と搦手口のある南千畳を双翼とし、さらに天守台の北西部には花屋敷と称する一郭を排している。
また、城郭の周囲には現在の石垣より古い時代の遺構である竪堀も確認され、複合遺構として今後の総合的な調査・保存が必要となっている。規模は南北約400m、東西100mである。(昭和18年9月8日 国史跡に指定)
石垣について
竹田城の見どころは石垣にある。この石垣は穴太(あのう)積みと呼ばれる石積み技法を特徴としている。穴太積みとは近江坂本を中心に発展した石垣構築法である。
安土城をはじめとする城郭の多くが、その技法により築かれている。
竹田城の石垣は、加工をほどこさない石をそのまま積んでおり、一見して粗雑に見えるが水はけがよく、崩れを防いでいる。
竹田城は石垣が築かれてから約400年経つが、一部の復元箇所を除いて当時のままの姿を今日に伝え、石積みのもつ深い味わいはたとえようもない。
国史竹田城跡を実際に見て、調べて思う事
実際に竹田城跡まで登られた方は感じたことだと思いますが、こんな急斜面の山の山頂に、現代のような高性能の重機や建設機械もなく、まさに人の手だけで築かれた建造物があるということに驚き、またその天守台からの眺望は登山道を苦労して登った者だけが味わえる喜びがあります。
運よく雲海に出会えた方は自然現象との素晴らしいコラボレーションを、眼と心に焼き付けられたと思います。TVや口コミで雲海に浮かぶ「天空の城」として広まり、多くの観光客が訪れる人気スポットになりました。
しかし、心無い一部の方や、多くの方が訪れることにより、長い年月その状態を保っていた石垣や建造物が傷んでしまうことにもなっています。
もちろん多くの方にこの絶景を見て欲しいという気持ちでこの記事を書いておりますが、竹田城跡の石垣は400年以上もの昔から今日に至るまで、一部を除いて当時そのままの姿で残してくれていることを今一度、心に留めてほしい。
竹田城跡周辺の観光地
残念ながら雲海を見ることができなかった場合でも、安心してください。
竹田駅周辺は城下町らしい雰囲気でのんびりとした時間が流れています。
竹田城跡に登った後、お昼ご飯を食べたり、城下町をゆっくりと歩いてみてはいかがでしょうか
JR播但線竹田駅 一見駅にはみえない城下町らしいたたずまい。
民家かなと思ったら、凄いオシャレな宿でした。
「そば処伊とう」
ざるそばと炊き込みご飯のおにぎりセットをいただきました。そばはしっかりとコシがあり、炊き込みご飯おにぎりはほっこりする味でした。
その他にも竹田城跡周辺、朝来市には素晴らしい観光スポットがいくつもあります。
・生野銀山 兵庫県の代表的な観光地のひとつ。(記事制作予定)
・神子畑選鉱場跡 バイクツーリング中に出会ったなんじゃこりゃスポット。
(記事制作予定)
平成30年7月7日(土)の西日本豪雨による大雨の影響により西登山道で土砂災害が発生しており、現時点(平成30年8月28日)において竹田城跡西登山道を通行することができません。
http://www.city.asago.hyogo.jp/takeda/0000007558.html
一竹田城跡ファンとしましては早期の復旧を心から願うばかりです。
最後までお読みいただき本当にありがとうございます。
それでは 良い旅を YAEH!!